ハンガリーの土着品種

Furmint フルミント

最もよく知られるハンガリーの白ワインのブドウ品種でトカイ丘陵ワイン生産地域で栽培されています。
トカイの貴腐ワインの主要なブドウとして知られていますが、ドライワインも生産されています。
フルミントは晩生品種で貴腐ワイン用の特別な収穫は10月後半かそれ以降から収穫が開始されるが、ドライワイン用は通常9月から収穫が開始される。
フルミントでつくられたワインのドライスタイルは、燻製、梨、ライム様の香りが特徴で、貴腐ワインは、蜂蜜、ブラッドオレンジ、アプリコット、タバコ、紅茶、シナモン、さらにはチョコレートのようなスモーキーでスパイシーな香りが特徴。

Harslevelu ハールシュレヴェリュ

カルパチア盆地の原産で、トカイ丘陵では、フルミントとブレンドされ、貴腐ワインが作られている。単一品種のドライワインとしても人気でスパイスやセイヨウニワトコのような強烈な香りを持つ緑から金色を帯びたフルボディで深みのあるワインが作られる。

Irsai Oliver イルシャイ・オリヴェール

イルサイ・オリヴェールハンガリーの白ワイン品種で交配された作られた品種です。トロピカルフルーツやレモンを彷彿とさせる香りとフレッシュな味わいで、夏のワインとして人気です。またハンガリーで人気のソーダ割りワインのフルッチのワインとしても人気です。

Olaszrizling オラスリズリング

ハンガリー全域で栽培されている人気のブドウ品種です。オラスはハンガリー語でイタリアの意味があり、原産地はイタリア北部だと考えられています。ドイツのリースリングとは別の品種です。19世紀半ばにフランスから伝わり、フィロキセラの被害を受けた畑に代わりに植えられました。熟すのが遅く、暖かい場所で南斜面、マグネシウムを多く含む土壌を好みます。ブドウの果皮は薄く、果肉はやわらかく、やさしい酸味とアーモンドの様な苦みを感じるワインが出来ます。
別名はオーストリアではWELSCHRIESLING、スロベニアでLaski Rieslingとも呼ばれています。

Szurkebarat スルケバラート

スルケバラートはピノ・グリの別名で1300年頃にフランスブルゴーニュ地方からハンガリーに伝わったとされています。スルケは灰色という意味で外観は灰色がかった紫が特徴でハンガリーでは主にバダチョニ、マトラ、バラトン高地で栽培されています。
味わいは白ブドウとしてはしっかりとしたボディで果実味が豊かですが、早摘みの物は爽やかな柑橘系を感じるフレッシュなワインもあります。

Kadaruka カダルカ

カダルカは赤ワイン用の暗色の皮をもつブドウ品種。長い歴史を持ち、ハンガリー、ルーマニアおよび ガムザとして知られるブルガリアで有名。かつてはハンガリーのキュヴェの赤ワインであるエグリ・ピカヴェール(エゲルの牡牛の血の意)の主要品種品種でしたが、ハンガリーの葡萄園では衰退し、ケークフランコシュ・ポルトギーザーに置き換えられてきましたが近年また見直されてきている。

Kekfrankos ケークフランコシュ

この品種は赤ワイン用の暗色の皮を持ち、晩生品種です。典型的なタンニンが豊富なスパイシーな赤ワインが造られます。

ドイツでの別名ブラウフレンキシュで中央ヨーロッパで広範囲で栽培されている。ハンガリー語でもドイツ語でも意味は同じく青いのフランスのブドウで、その名にかかわらず起源は東ヨーロッパとされている。